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膵臓病講座

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第2回 膵臓病の診察と主な検査法

はじめに

前回は、膵臓の仕組みと働きについて解説いたしました。膵臓の3つの区分である「膵頭部」「膵尾部」「膵体部」や主な働きである「外分泌機能」「内分泌機能」を覚えていただけましたでしょうか。今回は、膵臓病の診断に際しての診察と主な検査法について解説いたします。

膵臓病の症状

膵臓病の主な症状は、上腹部痛・背部痛、腹部膨満感、悪心・嘔気、下痢、食思不振、体重減少、黄疸等です。特に膵臓の痛みは、腹痛だけではなく背部左側(膵臓の位置)の痛みや身体を伸ばすと背中に違和感・叩打痛(こうだつう:指等で軽く叩いた時に感じる痛み)がある、前屈みになると軽減する、食後に増強する等の特徴があります。また、以下の場合は膵臓病が疑われます。

  • 油ものを食べると痛む。
  • 辛いものを食べると痛む。
  • アルコールを飲むと痛む。
  • ストレスがかかると痛む。

膵臓病の診察 留意事項

膵臓病の診察は、「問診」と「触診」によって行います。

①問診(臨床面接・病歴聴取)
膵臓病の診察に際しては、どのような検査・治療を行うべきかを判断するために、以下の問診を行います。

  • 主訴と経過:どのような症状がいつ頃から、何がきっかけで生じたのか。また、どのような経過を辿っているか。
  • 家族歴:家族や親族に「がん」「糖尿病」「膵炎」の方がいないか。
  • 既往歴:今までに「胃腸病」「胆石症」「糖尿病」を患ったことはないか。また、手術歴や服薬歴等。
  • 嗜好:飲酒や喫煙、脂肪分の高い食事を好むか。

これらについて伺いますが、直ぐには答えられないことがありますので、日頃から手帳等にまとめておいてください。また、医師への質問事項についても箇条書きにしておくと便利です。
なお、これらに加えて紹介状(診療情報提供書)がある場合は、かかりつけ医での治療経過(診察・検査結果・画像データや処方内容等)を参考にさせていただきます。
 
②触診(打聴診・他覚的所見の把握)
次に、患者様の顔つきや目・口腔内・舌を拝見し、更に胸部聴診や腹部を触って膵臓病に繋がるサインの有無と血圧・脈拍・貧血・黄疸・脱水・発熱等に注意を払います。

膵臓病の検査法

膵臓病の検査法には、「機能的検査法」と「画像検査法」があり、通常は、これらを併せて行うことで病気の有無や進行度を調べていきます。

①機能的検査法
膵臓の働きに焦点を当てた検査法であり、主に以下の方法があります。

  • 血液生化学・尿検査法:膵・肝・胆道系酵素、糖尿病、貧血、腫瘍マーカーを調べます。 
  • 便検査法:脂肪便(便中に脂肪が過剰に含まれている状態)の有無を調べます。

②画像検査法(形態学的検査法)
膵臓の形状を仔細に観察する検査法であり、主に以下の方法があります。

  • 超音波検査:腹部超音波検査、EUS(超音波内視鏡)検査、IDUS(管腔内超音波内視鏡)検査
  • X線検査:単純撮影、腹部造影CT検査
  • MRI検査:腹部MRI検査、MRCP(MRI胆管膵管撮影)検査
  • PET検査:FDG - PET
  • 内視鏡検査:上部消化管内視鏡検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)検査、膵管鏡・胆道鏡
  • 病理組織検査:細胞診、組織診、膵生検

腹部違和感等の不定な症状や軽症の場合、初めから膵臓病と診断できることは極めて稀です。膵臓病の診断に至るまでには、まずは胃・十二指腸等の上腹部臓器に異常がないことを確認(除外診断)するため、上部内視鏡検査等を行う必要があります。また、1度の検査では異常がなくても、膵臓病が疑われる場合には慎重に経過観察し、数ヶ月後に再検査をする等の厳重管理が求められます。なお、症状に乏しく偶然に見つかった膵病変は、とりわけ慎重な取扱いが必要となります。

まとめ

今回は、膵臓病の診察と主な検査法について解説いたしました。特に、診察に際しての留意事項は普段、皆様が病院を受診される時にもご活用ください。本稿が膵臓病の早期発見・治療に繋がりますれば幸いです。

膵臓病早期診断のポイント

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